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双恋SS1

雛菊姉妹のお誕生日

12月3日
今日はるるとららの誕生日だ。
今日の為に用意したプレゼント、喜んでくれるだろうか?
そんなことを考えながら僕は学校からウチへと帰る。

3日前のお昼休み
僕はクラスメイトであるキラ、ユラにるるららの誕生日プレゼント選びに付き合ってもらうことにした。
「キラちゃん、ユラちゃん。ちょっとお願いしたいことがあるんだけどいいかな?」
少し緊張しながら僕はキラ、ユラに尋ねてみた。
「私達にお願い?なんだろうね?キラちゃん」
「なんだろうね?ユラちゃん」
2人は嬉しそうにに答えた。
「実は12月3日はるるららの誕生日なんだ。それで2人に何かプレゼントをあげようかと思ってるんだけど、何をあげたらいいのか全然分からなくて……」
「るるちゃんとららちゃんのお誕生日プレゼント?優しいんだね、あなたって。」
「ますますあなたのことが好きになっちゃうね。キラちゃん」
そんなことを言われて僕は少し嬉しかった。
「えっ、いや~……
 それで2人にるる達のプレゼント選びを手伝ってもらいたくて……」

2日前の放課後
僕とキラ達はショッピング街へプレゼント探しに行った。
まずはお菓子屋さんへ行ってみた。
「う~ん……
 さすがにもうお菓子で喜ぶような歳じゃないよな……」
「そうねぇ、ちょっと子供っぽいかなぁ。」
ここでは、これと言っていいプレゼントは見つからなかった。
そして僕達は次の店へ向かった。
今度はキラ、ユラおすすめのファンシーショップへ行ってみた。
そこには目が眩むほどたくさんのファンシーグッズが置いてあった。
キラとユラは目を輝かせながら店内を見て回ってる。
しばらくすると2人はあるぬいぐるみの前で足を止めた。
2人の前には『白ライオン』のぬいぐるみがあった。
(2人ともアレ以来白ライオンが気に入ってるみたいだなぁ。
 2人の誕生日にあのぬいぐるみをプレゼントしてあげようかな。)
もう少し先であるキラ、ユラの誕生日プレゼントは決まったが、肝心のるるとららのプレゼントはまだ決まらなかった。
「何かいいものあるかな?キラちゃん。」
僕はキラちゃんに尋ねてみた。
「う~ん…そうねぇ…るるちゃん、ららちゃんならこの手裏剣のキーホルダーなんか気に入ると思うかなぁ。ねぇ、ユラちゃんはどう思う?」
「私ならこっちの白ライオンのキーホルダーがいいかなぁ。」
「も~、ユラちゃんったら。ソレは私達が欲しいものでしょ。」
さすがは双子。キラにはユラの考えていることが分かっていた。
「あぁ~、そっかぁ。私ったらつい。ごめんね。」
そんなやり取りの末、プレゼントは最初にキラが言った『手裏剣のキーホルダー』に決まった。

12月3日夕方
僕はいつも通り家に帰った。
「ただいま~。」
「あ、おにいちゃんが帰ってきた~。」
「おにいちゃん、おかえりなさい。」
るるとららは元気に言った。
「あら、おかえりなさい。」
少し遅れてみやびさんがやってきた。みやびさんはなぜかエプロン姿だった。
「あれ?みやびさん、その格好は?」
僕が尋ねると
「あぁ~、ごめんなさいね。今からちょと服を脱いでくるわね。」
「えっ?!」
「あなた、好きでしょ?裸エプロン」
「そりゃ~、好きですけどぉ…」
つい口が滑ったが、僕はすぐさま我に返った。
「って、突然何を言い出すんですか!!」
「もぉ~、そんなに怒らないでよ。冗談じゃない。フフフ♪」
「るるららが見てるじゃないですか。」
僕は教育上よくないと思って言った。
「ママー、何話してるの?」
「ららにも教えてー」
2人は興味津々な顔をして聞いてきた。
「るる、らら、大きくなったらおにいちゃんにしてあげるのよ。
 さて、そろそろケーキを焼こうかな。」
そうみやびさんは言って台所へ戻って行った。

12月3日夜
部屋を暗くしてケーキに刺さったロウソクにやさしい炎が灯ってる。
るるららの誕生日パーティが始まった。
「ハッピーバースディるるらら!」
2人は勢いよくロウソクの火を吹いた。
そして僕は2人に2日前にキラ達と選んだプレゼントを渡すことにした。
「るる、らら、誕生日おめでとう。僕からのプレゼントだよ。」
「うっわ~い。プレゼントだぁ~。」
「おにいちゃん、ありがとう。」
2人はとても嬉しそうにプレゼントを受け取った。
「ねぇ、おにいちゃん。開けてみていい?」
「うん、いいよ。」
そう言うと、2人は早速プレゼントの袋を開けた。
「うわ~。キーホルダーだぁ。るるちゃん、早速明日からかばんに付けようよ。」
「うん。るぅたちお揃おそろいなの~。」
2人とも、ものすごく嬉しそうだ。
「喜んでもらえて僕も嬉しいよ。おめでとう。」
僕がそう言うと2人は声をそろえて言った。
「おにいちゃん、だぁ~いすき」

ー終ー


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